梶が谷駅前内科クリニック
公式ブログ
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慢性腎臓病(CKD)は、透析導入予備軍として認識されるだけでなく、早期治療により末期腎不全から透析導入や心血管合併症を避けることができるようになってきています。
CKDの早期治療薬として、レニン・アンギオテンシン系阻害薬だけでなく、SGLT-2阻害薬やアルドステロン拮抗薬が腎保護薬として加わってきています。
慢性腎臓病(CKD)診療の進歩
糖尿病に腎臓病を合併する糖尿病性腎症を糖尿病性腎臓病という病名を使用することが定着してきていましたが、最近、糖尿病関連腎臓病(DKD)に名称変更されています。
SGLT-2阻害薬、非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(アルドステロン拮抗薬)、GLP-1受容体作動薬などの最近の糖尿病やCKDに対する治療薬の進歩もあり、糖尿病性腎症による透析導入は減少傾向を示しています。
IgA腎症を主体とする慢性糸球体腎炎は、1998年以前は新規透析導入の1位でしたが、現在、糖尿病性腎症、腎硬化症、原疾患不明についで第4位となっています。
健診での尿検査による早期発見やIgA腎症治療として扁桃腺摘出+ステロイドパルス療法が広く行われるようになったことによります。
また、SGLT-2阻害薬のダパグリフロジンによる腎保護作用が認められ、扁桃腺摘出+ステロイドパルス療法後に蛋白尿が残る症例などに使用されています。
さらに、病態メカニズムに即した分子標的薬などの新規開発が行われ、多くの臨床試験が進んでいます。
ネフローゼ症候群の原因疾患として、微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、膜性腎症などがありますが、第一選択薬はステロイド、第二にシクロスポリンなどの免疫抑制薬となっています。最近、リツキシマブ、LDLアフェレシスなど新たな治療法が一部保険適用にあり、さらに、病態解明も進み、FSGSには遺伝子異常、膜性腎症や一部のMCNSには自己抗体が関与していることがわかっています。ネフローゼ症候群に対する基礎研究から創薬が試みられ、複数の臨床試験が行われています。
参考文献:「日本内科学会雑誌 114⑤ 慢性腎臓病診療におけるポイント 日本内科学会」
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