梶が谷駅前内科クリニック
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胆道癌
胆道癌は胆管癌、胆嚢癌、乳頭部癌を包括し、罹患数は多くはないが死亡率が高いです。近年、経口胆道鏡などのデバイスは進歩したが、画像診断困難例は多く、良悪性鑑別には生検が必要です。
1.胆道癌の疫学
胆道癌のリスクファクター
胆管癌のハイリスクには胆管拡張型の膵・胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎(PSC)があげられ、胆嚢癌のハイリスクには膵・胆管合流異常があげられます。また、肝吸虫も胆管癌のリスクファクターであることが知られています。
膵・胆管合流異常の他に、胆嚢癌のリスクファクターとして胆石症が多くの疫学研究で挙げられていますが、胆石症によるリスクはエビデンスには乏しく胆嚢摘出術を推奨できるレベルではないと考えられています。胆嚢壁が十分に評価できる場合には胆嚢癌予防目的の胆嚢摘出術は行わないとされています。
乳頭部腺腫は前癌病変と考えられており、家族性大腸腺腫症に乳頭部腺腫を合併する頻度が高いことが知られています。
2.胆管癌の診断
検査方法は、CT、EUS、ERCP、IDUSが挙げられます。ダイナミックCTで胆管癌は造影される壁肥厚所見として描出され、周囲血管への浸潤の有無、胆管解剖の理解、遠隔転移の有無など得られる情報が多いです。ERCPでは胆管癌は不整な胆管狭窄所見として描出されます。
EUSで胆管癌は不整な壁肥厚所見として描出され、局所の血管浸潤の評価などにおいてCTよりも検出率が高いとされます。
胆管癌と鑑別を要する代表的な良性疾患としてPSCとIgG4関連硬化性胆管炎が挙げられます。鑑別には画像所見とPSCにおける血清アルカリフォスファターゼ高値と炎症性腸疾患合併の有無、IgG4-SCにおける血清IgG4高値や他のIgG4関連疾患合併の有無など、それぞれの疾患の診断基準を照らしあわせて診断します。PSCに胆管癌が合併している症例もあるため癌を確定診断するためには生検による病理診断か胆汁細胞診になります。
3.胆嚢癌の診断
検査方法は腹部超音波(US)、CT、MRI、EUSなどが挙げられます。ERCPは胆嚢癌が胆管に浸潤している場合にドレナージや生検目的に施行されます。USの胆嚢病変の診断能は高く、侵襲も小さいため拾い上げ診断から精査まで広く用いられます。良悪性鑑別診断の指標として径10㎜以上のポリープ、広基性隆起性病変、5㎜以上の胆嚢壁肥厚などが挙げれれます。高解像度超音波、造影超音波、超音波ドプラ法の併用により正診率の上昇が得られるとする報告もあります。
ダイナミックCTは、リンパ節転移の有無、周囲血管浸潤の有無など手術適応を考慮する際に多くの情報が得られます。MRIの拡散強調画像は、良悪性鑑別診断に有用とされており、MRCPなどのT2強調像は胆嚢腺筋症との鑑別においてRocitansky-Aschoff sinusの描出が非常に優れています。また、MRCPによって胆管走行の把握、膵・胆管合流異常の検出が可能であるという利点もありERCPが不要な症例には施行するがよいです。胆嚢癌の診断においては、EUSは重要な役割を果たします。
4.乳頭部癌の診断
検査方法はCT、十二指腸鏡を用いた内視鏡、EUS、ERCP、IDUSなどが挙げられます。EUSは、乳頭部癌の描出と深達度診断がCTよりも優れています。乳頭部腫瘍診断において重要と考えられるのは、低侵襲治療である内視鏡的乳頭切除術(EP)前の診断で、EPの適応は、膵胆管内に進展を伴わない腺腫とするのが一般的です。EP診療ガイドラインでは術前検査として、血液生化学検査、十二指腸鏡による内視鏡観察・生検とEUSあるいはERCPを推奨しています。
参考文献:
「日本内科学会雑誌 115① 胆道疾患診療の新時代 日本内科学会」
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