梶が谷駅前内科クリニック
公式ブログ
梶が谷駅前内科クリニック
公式ブログ
先端巨大症は、成長ホルモン(GH)、それに伴うインスリン様成長因子(IGF-1)の過剰分泌により、手足の容積の増大、顔貌変化、巨大舌といった身体変化をきたすばかりでなく、糖尿病などの代謝異常、高血圧、心肥大を引き起こす疾患です。骨端線閉鎖前に発症した場合を下垂体性巨人症、閉鎖後に発症した場合は先端巨大症とします。
1.病因・疫学
先端巨大症の原因の98%は、GH産生下垂体腫瘍であり、1%は膵島細胞腫瘍、リンパ腫などからGHが産生される異所性GH産生腫瘍です。
欧米における先端巨大症の有病率は、人口100万人あたり28~137人と推定されています。
2.病態、症状
GHの作用は、GH受容体を介したGHの直接作用とIGF-1の分泌・合成を介した間接作用に分類されます。
軟骨、骨に対する成長促進作用だけでなく、糖・脂質・骨代謝、タンパク質代謝、水・電解質代謝、免疫調節に関わっています。
先端巨大症の症状には、GH、IGF-1の過剰によるものと、下垂体腫瘍によるものがあります。
GH、IGF-1の過剰によるものとして、主症候である手足の容積の増大、先端巨大症様顔貌、巨大舌が重要です。その他に副症候および参考所見として、発汗過多、月経異常、睡眠時無呼吸症候群、耐糖能異常、高血圧等を認めます。
下垂体腫瘍の症状として、副症候および参考所見として頭痛、視力・視野障害を認めます。
3.検査・診断
一般検査では血清リンの上昇を認めます。内分泌学的検査では、IGF-1の高値を認めます。またGHに関しては75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)にて正常域まで抑制されない場合、GH分泌過剰と診断します。
画像診断としては頭部MRI(またはCT)を施行し、下垂体腫瘍の存在を確認します。
先端巨大症の診断は、主症候である1.手足の容積の増大、2.先端巨大症顔貌、3.巨大舌のいづれかと、検査所見の1.GH分泌の過剰、2.血中IGF-1の高値、3.MRIまたはCTで下垂体腫瘍(腺腫)の所見を認めるのすべてを満たすものとなります。
下垂体性巨人症に関しては、主症候が著明な身長の増加、除外規定として脳性巨人症ほか他の原因による高身長を除くとなっています。
4. 治療
治療法には、手術療法、薬物療法、放射線療法がありますが、第一選択は、経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術です。しかし合併症などで手術の危険性が高い場合は、薬物療法、放射線療法を施行します。
治療効果判定は、血中のIGF-1値が年齢・性別基準範囲内となったか否かで判定し、治療法によっては75gOGTTの血中GH低値とともに判定します。
薬物療法の標準治療は、第一世代ソマㇳスタチンアナログ(酢酸オクトレオチド、ランレオチド酢酸塩)であり、第一世代抵抗性に第二世代のパシレオチドパモ酸塩も使用されます。
また、ドパミン作動薬としてカベルゴリンが用いられます。
参考文献:
「日本内科学会雑誌 115④ 内科医が知っておくべき下垂体疾患 日本内科学会」
《関連ページ》
''''
''''
Copyright © 2026 梶が谷駅前内科クリニック All Rights Reserved.
川崎市高津区末長1-9-1スタイリオ梶が谷MALL 6F 044-872-8452
powered by Quick Homepage Maker 7.3.0
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK