糖尿病内科
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糖尿病内科の診療
糖尿病は、
血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。
健康診断や病院で血糖値やHbA1cが高いと指摘されても、初期には自覚症状が乏しいため、つい放っておくことがありますが、
進行すると、「のどが渇く」「尿が多い」「疲れやすい」などの症状が現れたり、
さらには、
- 失明(糖尿病網膜症)
- 足の傷が治らず足の切断に至る(糖尿病壊疽)
- 腎不全で透析療法が必要になる(糖尿病腎症)
- 脳梗塞や心筋梗塞
を発症することもあります。
まずは、症状が出る前から血糖値をコントロールする事がとても大事です。
また、糖尿病に伴う合併症の評価も重要です。
当院では、腎臓内科とあわせ、
糖尿病腎症による慢性腎臓病の治療も行っておりますので、まずはご相談ください。
細血管合併症
1. 神経障害
糖尿病により、血糖が高い状態が続くと神経の働きが障害され、
手足のしびれ・つり(末梢神経障害)、立ちくらみ・排尿障害・便秘・勃起障害(自律神経障害)や足の潰瘍、壊疽になったりします。
歳のせいとあきらめずに一度ご相談ください。
また、靴下を脱いで、足を診ることも重要です。
2. 網膜症
糖尿病により、血糖が高い状態が続くと網膜の毛細血管が障害され、
視力が弱まり、進行すると失明する場合もあります。
また、白内障も多いといわれています。
定期的な眼底検査が重要ですので、連携の眼科へご紹介いたします。
3. 腎症
血糖が高い状態が続くと腎臓の糸球体という部分の毛細血管が障害され、
慢性腎臓病、さらに進行し末期腎不全の状態になると、透析療法や腎臓移植が必要となります。
尿検査での尿蛋白や血液検査で腎機能(クレアチニン、eGFR)を確認すること、また血糖コントロールだけでなく、血圧のコントロール、食塩や蛋白制限などの食事指導も重要になってきますので、腎臓内科にご相談ください。
大血管合併症
1. 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
糖尿病により、心臓に酸素や栄養を運ぶ冠動脈という血管が細くなることで心臓に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなる狭心症や、血管が詰まって組織が死んでしまう心筋梗塞が起こります。
症状として胸痛や息切れ、不整脈や意識障害が現れたり、さらに突然死を起こすこともあります。
糖尿病では、神経障害のため、胸痛を感じない場合もありますので、注意が必要です。
心電図検査や心エコー検査を定期的に行って、早期発見・治療を行っていくことが重要です。
2. 脳血管障害(脳梗塞、脳出血)
脳血管障害には、脳に栄養を送る血管がつまる脳梗塞、血管が破れる脳出血があります。
糖尿病の方では脳出血よりも脳梗塞が多いと言われています。
意識障害や手足の麻痺、ろれつが回らないなどの症状を認めたら、
救急車の要請も考慮してください。
一旦軽快し、その後再発する一過性脳虚血性発作もありますので、注意が必要です。
首の動脈(頚動脈)のエコー検査で、脳梗塞のリスクの評価もできますのでご相談ください。
3.下肢閉塞性動脈硬化症(足壊疽)
動脈硬化とは、「動脈が硬くなる」ことです。
下肢閉塞性動脈硬化症は、足の血管が硬く内腔が狭くなることで、十分な血液が足の筋肉や皮膚に流れなくなり、足が冷える・しびれる、やすみやすみ歩かないと歩けなくなる、さらには、じっとしていても足が痛い、足に潰瘍ができるなどの症状を呈します。
糖尿病が悪化すると足が壊死(腐る)することもあります。
手と足の血圧を同時に測る血圧脈波検査で評価できますので、一度検査してみてはいかがでしょうか。