梶が谷駅前内科クリニック
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ステント留置後に血栓予防に抗血小板薬を使用しますが、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の継続期間として、ベアメタルステント(BMS)では、内皮化というステントの内側に内膜が張ってくるのがおおよそ1か月程度であるため、その1か月の間にDAPTを使用し、その後は、内皮に覆われるため血栓症のリスクが高くなくなるため抗血小板薬1剤(SAPT)でもよくなります。
一方、薬剤溶出性ステント(DES)では、内皮による修復の過程が遅れるので、その間のDAPTの期間が長くなります。
急性冠症候群の症例では、DAPTの期間は、約1年間が推奨されています。(出血のリスクが高い場合は、6か月でもいいとも言われていいます)。
安定型の冠動脈疾患では、DAPTの期間は6か月が推奨されています。(出血のリスクが高い場合は、3か月)。
また、1年を超えてもDAPTを使用したほうがよい症例もあります。(年齢や糖尿病、喫煙、心機能、ステント径などのDAPTスコアが高い場合)。
DAPTをSAPTにする場合、現時点でエビデンスがないのが現状かと思われますが、消化管出血のリスクがある場合は、アスピリン製剤を中止して、クロピドグレルもしくはプラスグレルを残す例が多いようです。
アスピリンに加えるもう一剤としては、急性冠症候群では、抗血小板機能を発揮する時間がプラスグレルのほうが早いことから、クロピドグレルより使用頻度が増えているようです。
また、狭心症でPCIでステント留置を行い、さらに、心房細動(AF)を合併していると、抗凝固療法のDOACが必要になり、抗血小板薬2剤に加わり、3剤併用になります。
安定型の狭心症でも6か月のDAPTが推奨されていますので、3剤併用が6か月も継続となると、出血のリスクがさらに高くなりため、DAPTの期間が徐々に短くなってきています。(PCI後、1か月だけ3剤併用など)。
早めに2剤、この場合は、DAPTではなく、抗凝固薬とSAPTという組み合わせに移ります。
効果も大事ですが、出血のリスクも念頭にする必要があります。
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