腎性貧血と低亜鉛血症

腎性貧血は「腎臓においてエリスロポエチン産生の絶対的ならびに相対的低下によって引き起こされる貧血であり、貧血の主因が慢性腎臓病(CKD)以外に求められないもの」です。

治療は、遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤(ESA製剤)の登場により一変しました。
しかしながら、ESA反応性不良の患者さんは約10%程度存在します。

CKDにおける貧血では、エリスロポエチン以外に、鉄・ビタミン欠乏、亜鉛・カルニチン欠乏、透析療法自体に関連した因子などにより貧血の程度が影響され、ESA低反応性の要因とされています。

CKD患者さん、特に、透析患者さんでは、低亜鉛血症が多いことが報告されており、さらに、亜鉛補充療法により、ESA低反応性が改善されることが示されています。

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