原発性腋窩多汗症(ワキ汗)治療

原発性腋窩多汗症は、腋窩(わきの下)から温熱や精神的負荷の有無に関わらず大量の発汗を生じる疾患であり、患者さんは日常生活に支障をきたすとともに精神的な苦痛を受けるとされています。

日本初の保険適用原発性腋窩多汗症用外用剤『エクロック®ゲル5%』が発売されました。

当院でも処方可能ですので、多汗症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

本剤は、神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻害する抗コリン剤に分類される日本初の原発性腋窩多汗症用の外用剤です。
アセチルコリンはムスカリン受容体と結合することにより、汗腺から発汗を誘発すると考えられており、本剤は多汗症の原因となるエクリン汗腺のムスカリン受容体と結合することでアセチルコリンの結合を阻害し、発汗を抑制します。

1日1回の両腋窩への塗布で効果が期待でき、塗布の際にアプリケーター(塗布具)を用いることで手が薬液に触れることなく塗布が可能です。

尚、原発性腋窩多汗症の治療には他に、ボツリヌス療法、外科的手術などがあります。
ボツリヌス療法は重度の腋窩多汗症の方が対象となり、ボツリヌス菌が作るタンパク質から精製されたお薬をワキの下に直接注射して発汗を抑える治療法です。
ただし、ボツリヌス療法での効果も、4~9ヶ月にわたって持続しますが根本的な治療ではないため、症状が再びあらわれたときには改めて注射での治療が必要です

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