梶が谷駅前内科クリニック
公式ブログ
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腎性貧血は、慢性腎臓病(CKD)の際に、腎での内因性エリスロポエチン(EPO)産生が低下し引き起こされます。
腎性貧血は末期腎不全への病態進行を早め、また心不全の独立した増悪因子であることから、早期発見・治療による生命予後の改善が期待されています。
これまでは、腎性貧血の治療としてはESA製剤(注射薬)が中心に使用されてきましたが、注射薬のため感染症リスクや患者の身体的負担があり、さらにESAによる抗EPO抗体陽性赤芽球癆が出現する可能性があるなどの問題もありました。
新たな治療薬として低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬が使用されています。
HIF-PH阻害薬は、生体が低酸素状態に曝露された際に生じる赤血球造血反応と同様に、正常酸素状態でも赤血球造血が刺激され、貧血が改善すると考えらています。
作用機序としては、腎EPO産生細胞(REP細胞)内において、HIF-PHの活性を阻害して、HIFαを安定化させ、HIFαがHIFβと結合してEPO遺伝子の転写を活性化し、内因性EPOの産生を誘導します。その結果、骨髄における赤血球産生が促進すると考えられています。
尚、HIF-PH阻害薬は、内因性EPO産生のほか、体内での鉄代謝(鉄の利用効率)も改善するとの報告もあります。
内服薬(飲み薬)で、1日1回の服用で治療もできますので、貧血の治療がしやすくなってきています。
当院にても治療可能ですのでお気軽にご相談下さい。
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